2017/02/24

5月にアップしたJクラブのツイッター分析記事からかなり経ってしまいましたが、思い立ったので分析してみたいと思います。Jクラブの公式ツイッターアカウントのツイート数やらフォロワー数やらもろもろの数字については前記事を参照のこと。

とりあえず三行でまとめておきますと、
- ジェフアカウントはあんまSNSに慣れてない感じ
- それぞれのクラブによってツイート内容やツイート頻度、1ツイート当たりのフォロワー獲得数などが全く違う
- 今回は一番ぶっ飛んでる東京ヴェルディのアカウントを分析してジェフのアカウントと比較してみるぜ!
っちゅーことでよろしくお願いします。
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目次
東京Vアカウントのツイート数の多さ
まず前回の記事からどのくらいツイート数とフォロワー数が増えているかを調べてみます。
ツイート数 31403→34355(1日24.6ツイートのペース)
フォロワー数 15635→17847(1ツイートにつき0.75人のフォロワーを獲得)
ちなみにジェフのアカウントは
ツイート数 485→859(1日3.1ツイートのペース)
フォロワー数 7587→10364(1ツイートにつき7.4人のフォロワーを獲得)
なんとジェフに比べて8倍ほどのツイート数!ハードワークっぷりが一目瞭然ですね。ツイート数がフォロワー数を上回っているのはJ1、J2では東京Vだけです。
あと、一般ユーザーのアカウントをフォローしているアカウントはJ公式の中に6つくらいしかなくて、多分それもほとんどがフォロー返しだと思うんですが、フォロー数>フォロワー数なのも東京Vだけです。これは後述のエゴサーチでひっかかったアカウントをフォローしてるんだと思います。(僕もフォローされたのでフォロー返ししました笑)
異常とも言えるハードワーク
なぜこんなにツイート数が多いのかその1。試合実況ツイート。
前半7分、MF33高木善朗の左からのクロスは相手DFがクリア #verdy
— 東京ヴェルディ公式 #緑パートナー募集 (@TokyoVerdySTAFF) 2015, 8月 29
こちらは天皇杯一回戦の実況ツイート。テレビ中継がないということもあってか詳細な試合展開も書き込まれており、26ツイートにもおよびました。直近のリーグ戦での実況も14ツイートとなかなかの情報量。中の人はツイッター以外にも仕事あると思うんですが、試合中に他のニュースもツイートしたりしてます(もしかしたら複数人数でツイートしてるのかも)。
ちなみにジェフの天皇杯一回戦実況は7ツイート。点が入ったり、前半終了、試合終了のときに教えてくれます。まあこんなもんだ。
なぜこんなにツイート数が多いのかその2。エゴサーチ。
『ヴェルディ』でエゴサーチしてリツイートしたりリプライを送ってる様子がよく見られます。『ヴェルディの試合見てみたいなあ』とかツイートしたら『是非お越しください!』ってリプライが来ると。
知り合いのインディーズバンドの人が言ってたんですが、バンドマンも結構エゴサーチするんですよね。ライブのチケットとかCDを買うか悩んでる人にリプライ送ると結構な割合で買ってくれるみたいです。確かに悩んでるところに中の人が直接リプライくれたら背中押されますよね。『チケットどうやって買ったらいいのかな?』とか『会場ってどうやって行ったらいいのかな?』みたいなツイートにも答えてるのを前見た気がします。
ジェフのアカウントが誰かにリプライ送ってるのはこのツイート以外見たことがありません。
@TokyoVerdySTAFF お問い合わせありがとうございます。喜作さんは出店しますが、ソーセージ販売は無いと聞いております。明日はよろしくお願いいたします!
— ジェフユナイテッド市原・千葉(公式) (@jef_united) 2015, 7月 16
(ツイッターに慣れてない感半端ないっす)
っていうかJの公式アカウントではあんまりないですよね。プロフィールに『ご質問にはお答えできません』って明言してるクラブもあります。単純に仕事量が増えちゃうと負担ですし、ツイッターで質問されても流れやすいからメールでお願いしますっていうのはそれはそれで理にかなってます。どっちが優れてるってことはなくて、方針次第っすねー。
なぜこんなにツイート数が多いのかその3。日テレ・ベレーザ。
アジア選手権で優勝したヤングなでしこのメンバー4人がプレーするベレーザ。9/6(日)16時から、ベガルタ仙台レディースと味の素フィールド西が丘で対戦! http://t.co/LRQEgw4DYT #ベレーザ #nadeshiko pic.twitter.com/cw9NBFHO0b
— 東京ヴェルディ公式 #緑パートナー募集 (@TokyoVerdySTAFF) 2015, 9月 2
ヴェルディ公式ではベレーザに関してのツイートも精力的にしてます。ベレーザはなでしこリーグの強豪ですし、代表選手も在籍していますから話題も多い。さらに総合スポーツクラブとしてバレーボールのチームもあったりしますのでそのリツイートもある。(そちらのアカウントはごく普通の告知ツイートのみ)
ジェフもレディースについての話題は豊富にツイートしている印象です。(ってことはトップチームに関するツイート数はもっと少ないってことだな……)
なぜ東京Vのアカウントはここまでハードワークをするのか?
ヤフーで『東京V』と検索すると、関連検索に『東京v資金難』と表示されるくらい、東京Vにはお金がありません。その理由についてはYuuzaのブロマガさんにコンパクトにまとまっています。
それ以外でキツそうだなーと思うのはホームスタジアムの問題。東京Vの今季の平均動員数はJ2で15位なのですが、収容人数に対する動員数の比率である収容率は最下位。つまり、動員数に比べて大きすぎ、使用料金が高いスタジアムを使わなければいけないことだと思います。これはクラブライセンス問題とかにも関ってくるので、使用料金高いから身の丈にあったスタジアム使うわーっていう簡単な話ではありません。正確な額はわかりませんが、毎年何千万円とかの単位で使用料が負担になってるんじゃないかなーと。(札幌の野々村社長もその辺り愚痴ってるのよく見ますね)
じゃあそんな中、クラブはどう経営していけばいいか?という1つの答えが『ハードワーク』なのではないでしょうか。『やれることをとにかくやりまくる』という姿勢を、今最も目に触れやすい外部への発信場所であるSNSで示している。その姿勢は東京Vサポーターからもビンビン感じます(Project【One.】さんのブログとか見ててほんとすげーなと思う)。
全力さんとかシブヤボーイさん(渋谷によく行く人は絶対に見たことある、東京Vの看板背負って歩いてる人)とか、名物サポーターがいるのもその姿勢からなのかなーとも。
サポーターとしても自分たち同様にクラブも頑張っているんだ!っていうのを感じられるのは嬉しいことですし、#緑パートナー募集のハッシュタグのように、クラブとサポーターの協力ムードをどんどん作っていけるのもハードワークによるメリットだと思います。もしかしたら情報周知っていう表面的なメリットよりもこっちの方がでかいかもしれません。信頼関係はお金ですぐ買えるものではありませんから。
それに、他サポの東京Vに対する『堕ちた名門』っていう負のイメージを払拭する効果もあると思います。努力が可視化されるとイメージは絶対良くなるんですよね。実際僕も東京Vに対して持ってるイメージはかなり良くなりました。上から目線で言うわけではないですが、純粋に頑張って欲しい!っていう気持ちが湧いてきます。
ジェフの場合、まあ正直、本当正直に言いますと、『結局JR次第』『どんだけヘマしてもJRがなんとかしてくれる』ってムードを感じる時あるんですよね……近年は段々改善されてる気はしますが、なんかそういう、お役所仕事感が漂っちゃうと白けるというか。サポーターがワーって応援してても、クラブに同じ熱を感じないとあんまり面白くなくなっちゃう。
東京V同様のハードワークを求めるわけじゃないですが、参考になる部分はたくさんあると思います。ポジティブな言い方をすれば伸びしろは山ほどある。特にネットを使っての伸びしろはすごいっしょ。サポーターにも言えることかもしれませんが、やれることをどんどんやっていけたら素敵ですよねー。
次回は川崎フロンターレのツイッターアカウントを分析したいと思います。東京Vとはまた別の意味でぶっ飛んでます!多分また三ヵ月後くらいに!