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サッカー日本代表を初観戦した結果、思わぬことになった。

サッカー日本代表を初観戦した結果、思わぬことになった。

サッカーは好きだが、興味の中心は『ジェフユナイテッド市原・千葉』、『Jリーグ』および『J2』だった。そんな中で、とある日本代表フリークからこう言われた。
『日本人のサッカーファンなのに、日本代表戦を見ないのはどうかしている。』

……とは誰にも言われてませんが笑

この記事は『サッカーは好きだがJリーグは現地観戦したことがなかった』中村慎太郎さんの超有名かつ超素晴らしい記事『Jリーグを初観戦した結果、思わぬことになった。』を踏襲し、『Jリーグは好きだが日本代表戦は現地観戦したことがなかった』管理人が、Jクラブのサポーター目線で日本代表戦レポを書いてみようという記事です。いつものこのブログ記事より長く、9000文字ほどあります。

 

はじめに-僕がジェフサポーターになった理由

僕は全くのサッカー未経験者。スポーツそのものの経験が全くなく、せっかく契約したジム通いもろくにできてない太ったおっさんだ。

今でこそこんなブログを運営しているくらいジェフユナイテッド市原・千葉が大好きだが、1996年にジェフユナイテッド市原(現市原・千葉)対京都パープルサンガ(現京都サンガF.C.)の試合を市原臨海競技場で観て以来長い間、代表戦テレビでやってればまあ見る、という程度の興味しかサッカーに対して持っていなかった。

(ちなみにその試合では日本代表でも活躍した名GK、下川健一に対する酔っ払いのヤジがひどく、それが原因で長い間サッカーに興味が持てなかった面は否定できない)

 

ゲームは好きだったので『サカつく』はハマったが、使用するのはジェフではなくオリジナルチーム。アヴァランチ花見川だかなんだかそんな名前だった。とにかくジェフに全く興味がなかった。周りもジェフのことを誰も話題にしないし、ナビスコカップを連覇したときもスポーツニュースで知って『ああ、そうなんだ……』と思う程度。
オシムのことだって代表監督になるまで知らなかった。だからこの頃からのジェフサポと違い『オシムって言っちゃったね』の人や当時の社長に対する嫌悪感なども特にない。

 

ようやく少しだけジェフに興味が湧いたのは2008年、『奇跡の残留』の頃。

ネットでこの動画を見て、ああ、サッカーって、Jリーグって、こんなドラマが待ってるんだな、すごいんだなということを初めて感じた。

 

そこからはたまにケータイでジェフの順位などをチェックするようになったが、一年後、前身の古河電工時代から日本で唯一トップリーグに在籍し続けたジェフはJ2降格。そのうちスタジアムへ試合を見に行ってみようと思っていた僕の興味はまた薄れていった。

 

だが2010年10月17日、ジェフのホームスタジアムであるフクダ電子アリーナで行われたジェフ対水戸ホーリーホック戦。この試合僕はフクアリのSA自由席で観戦していた。
飲み会でたまたまジェフの話題になり、そういえば『奇跡の残留』のあとにすぐ降格してたなあ、今はJ2かあ、見に行ってみるかあ……と軽い気持ちでチケットを買ってみたのだ。

フクアリに着いてなにもかもに驚いた。市原臨海競技場とは全く違う、ピッチと客席との近さ。屋根で反響し何倍にも増幅する声援の迫力。その日フクアリに集まった10276人+僕が共にピッチ上のプレーに唸り、悔しがり、喜ぶ。人生に必要な全てがここにあるんじゃないか?とさえ感じた。

この試合は前半17分のネット・バイアーノのゴールを守りきりジェフが勝利。

また来よう、とすぐに思った。

 

次に観戦したのは11月20日のギラヴァンツ北九州戦。1-1で後半アディショナルタイム。引き分けではJ1昇格が絶望的になるジェフはなんとか1点取ろうと懸命に攻撃する。


そして90分+3分。佐藤勇人がこぼれ球を左足ボレーで決めた瞬間、僕はジェフのサポーターになった。(そして一番好きな選手は今でも佐藤勇人だ)

結局この年ジェフは昇格を逃し、2015年現在もJ2で戦っているが、僕にとって応援することに何の関係もない。好きになった地元のクラブがたまたまJ2だっただけだ。

 

このシーズンから今もジェフに残っている選手は岡本昌弘、佐藤勇人、谷澤達也、(一度FC東京に移籍も復帰)戸島章(2015シーズンは町田ゼルビアにレンタル移籍中)の4人だけで、他の選手はみな移籍したり引退してしまった。

それでも『サポーターに移籍はない』の言葉通り、僕はずっとジェフを応援し続ける。

 

試合前について

2015年6月11日、日産スタジアムで行われる日本代表対イラク代表の親善試合を観に行くことに決めたのは、2ヶ月前くらいのことだ。今回もジェフのときと同じく、話が盛り上がって、勢いでチケットを買った。

 

2011年、僕は3月25日に静岡で行われるはずだった日本代表対ホンジュラスの親善試合のチケットを取っていた。ジェフのサポーターになり、サッカーをスタジアムで観ることの面白さを知ってしまったことで、日本代表の試合も観てみたいと思ったからだ。

 

だが、東日本大震災の影響でこの試合は中止になった。

 

それから4年、南アフリカワールドカップのパブリックビューイングには行ったが、日本代表の試合をスタジアムで観戦する気持ちにはなかなかなれなかった。観に行くチャンスは何度もあったにも関らず、だ。心のどこかに震災のことがひっかかっていたのだと思う。僕にとって日本代表の試合を観に行くことは、震災と向き合うことでもあった。

なるべく気楽な気持ちで観戦したいと思い、ワールドカップの予選ではなく、勝たなくてはいけないプレッシャーが少ない親善試合を。そして、僕の家に近い横浜で行われるこの日の試合を選んだ。

 

 

日産スタジアムには一度だけ来たことがある。2013年の横浜F・マリノス対アルビレックス新潟戦だ。
マリノスはこの試合に勝てばJ1優勝が決まる。2012年にジェフでエースストライカーだった藤田祥史がマリノスに移籍していたので、元所属選手の喜ぶ姿を見ようと思ったからだ。(だがマリノスはこの試合で負け、最終節も負け、優勝したのはサンフレッチェ広島だった)

 

そのとき以来の日産スタジアム。新横浜駅を降りたところから、前に来たときとは雰囲気が全く違った。
あとから調べたところ、マリノス対新潟戦の観客数は62632人で、代表戦は63877人なので、人数が違うからではない。

なんというかみんな、浮かれているのだ。勝てば優勝という試合と親善試合という違いはもちろんあるだろうが、おそらくJリーグと代表戦では観客の層が全く違うのだ。代表戦はお祭りだと誰かが言っていた理由が肌で感じられた。

そしてもちろん人々の服装も全く違う。マリノス戦のときは当然マリノスのユニフォームを着ている人が大半だったが、代表戦では代表ユニフォームはもちろん、本田圭佑の在籍するACミランや、長友佑都の在籍するインテルなどの海外組のユニフォームを着ている人もいれば、柴崎岳の鹿島アントラーズ、宇佐美貴史のガンバ大阪などのJリーグ組のユニフォームを着ている人もいる。自作の奇抜な服装も何人か見受けられた。
Jリーグは地域密着の考え方を重視していることで『日常の延長線にありながら非日常空間を提供する』ようなイメージがあるが、代表戦は日常とは全く異なるものなのだ。Jリーグが斜陽と言われて久しいが、(実際には斜陽とまでは思えないが)代表戦のチケットは売れる。テレビの視聴率も取れる。正直うらやましいなと思う。

同じように6万人を集められるコンテンツとして僕は『夏フェス』が頭に浮かんだ。いくつもあるステージを往復し、目当てのアーティストを1日にいくつも観て、最前列付近でモッシュやダイブも起こり大盛り上がり—そんなイメージがあるが、そういう観客は夏フェスの中で圧倒的多数派なわけではない。一番大きなステージの後方エリアにテントやシートをひいて、そこでずっと座って見ている層もいる。目当ての何組かを観たら帰る人だっている。服装もそれぞれだ。好きなアーティストのTシャツ、ここぞとばかりのオシャレ、ウケ狙いの奇抜な格好、サッカーや野球のユニフォームを着ている人も多い。様々な層の人間が集まるごった煮感を、代表戦と夏フェスには共通して感じる。

 

雨が降るという予報もあったが、なんとか天気は持ってくれそうだ。意気揚々と駅からスタジアムまでの道を歩く。やきそばやケバブの屋台、どこで作ってるかよくわからない各種ユニフォームの露天などを横目に、日産スタジアムにたどり着いた。

IMG_3700

前来たときもいたが、Jクラブサポーターならおなじみの一平くんがいた。彼はJ2愛媛FCの非公認マスコットで、一時期愛媛に在籍していたマリノス斉藤学の応援にかけつけることがある。

代表戦ではスタジアムに入場できないため、試合中も外で太鼓を叩いている。おそらく顔を見せないと入場できないのだろう……いや、顔は見せているな。うん。代表戦のチケットは人間用であり、カエル用のチケットが存在しないから入場できないんだな。きっとそうだ。

 

 

入場し、席を探す。指定席のチケットを買ったので慌てることはない。

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後ろの女性2人連れは鹿島のファンのようだ。柴崎と大迫勇也に期待している会話が聞こえてくる。右にいる男性は高そうなカメラでピッチの選手を撮影。
僕も何枚か写真を撮りながら、普段のJリーグ観戦とは違うムードを楽しんでいた。

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陸上トラックがある分ピッチが遠く、カメラをズームしても誰が誰だかわからない。屋根の面積が小さいので声が反響しない。
だがそれも悪いことばかりではない。フクアリの濃縮された空間とは真逆の、どこまでも広がっていくような感覚。

 

少しずつ客席が埋まってくる。

そうこうしているうちに大型ビジョンを使った選手紹介が始まった。

Jクラブサポーターとして気になったのは、所属クラブ名が非常に聞こえづらかったことだ。選手名が呼ばれた瞬間に大きな歓声が起こる上に、アナウンスの声量も下がる。Jリーグから召集されている選手も多くいるので『この選手はJリーグのこのクラブの選手』ということが伝われば日本サッカーにとってはいいことだと思うのだけど。

 

試合開始

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キリンチャレンジカップのフラッグと共に選手が入場。『6万人+選手と一緒に君が代を歌える』というのは素晴らしい体験で、それだけでチケット代を取れるくらい。

 

結果だけ見れば4-0と一方的な試合となった。

イラクは国内選手の多くがコンディションを整えるのに苦労していて、16日に対戦するはずだったインドネシアがFIFAから資格停止処分を受けたことで試合がなくなり、その調整のために行うはずだった日本戦の意味が曖昧になってしまったことでモチベーションも低下。プレーに精細を欠いていた。

 

それでも日本にとって危ないシーンは何度かあり、そこで点を決められていれば結果は違ったかもしれないが。

 

開始5分で本田が、9分には槙野が決めて早々に2点差をつけた日本。32分にも追加点を取り、そこからは停滞した時間が続くが84分に原口元気が代表初ゴールを決めて勝負あり。

ここで、個人的に『唯一のJ2選手』として期待していたセレッソ大阪の山口蛍が投入されたのは嬉しかった。少し前まではジュビロ磐田の伊野波雅彦がその立場だったが、彼らにほんの少し親近感を抱きながら代表戦を見ていたJ2サポーターは多いのではないだろうか。いい選手ならJ2だろうが代表に入れるということを示してくれている。

 

イラク戦は試合としてはそんなに面白いわけではなかったが、4つもゴールが見れてよかった。後ろの女性も大迫が途中出場してとても嬉しそうだったし。

 

日本代表観戦の楽しみ方 試合編

テレビ観戦に比べてスタジアム観戦では『選手が何をしようとしているか』はわかりやすいが、『何をしているのか』はわかりづらい。

どういうことかというと、テレビカメラは基本的にボールを中心に追う。リプレイが入ったり、アップになったり俯瞰になったりもする。今見るべき場所を見せてくれるが、フレームの外でFWの選手は敵DFの裏に抜け出すために駆け引きをしたり、それぞれの選手が有利なポジションを取るために常に動いているので、テレビカメラでは映しきれないピッチ全体を見ることで選手が『何をしようとしているか』がわかりやすい。
同様に『何をしようとしていないか』もわかりやすいので、イラクのサイドバックの選手が日本のサイドバックの選手が上がってくるのを全く見ていないことなどがよくわかった。(ので後ろに走りこみ放題だった)
こういうのは現地観戦でないとわからない部分だと言える。

逆にかなり視力がよくないと、実際何をしているかの細かい動きは見えづらい。(日産スタジアムのように陸上トラックがあると距離が余計に遠くなるんだ!) フェイントを入れてるのか、ボールに触ったのか、ヘディングなのかボレーなのかもわからないことがある。当然解説もないし、今ボールがある付近で何が起こっているのかはとてもわかりづらい。

 

だが、髪を染めていて遠めで判別しやすいこともあるが、視力のよくない自分の目で見ても宇佐美貴史のプレーは際立っていた。素人目でも明らかに違う発想力とテクニック。いつも見ているJ2の試合でこれはなかなか見れない。(2013年にガンバはJ2だったが、ジェフとフクアリで対戦したときは宇佐美はまだガンバに復帰しておらず見れなかった)

他の選手も非常に判断が早い。『ボールをこねる』ようなことがなく、テキパキ動き、ゴールに迫っていく。もしかしたらJ1クラブのサポーターはこのレベルを見慣れているのかもしれないが、自分の目には日本代表はかなりレベルが高いように見えた。サッカーがうまい日本人が上からそのまま順番に選ばれて日本代表チームになるわけではないが、代表の戦いで使いたいとハリルホジッチ監督に判断された選手たちだけあるなと。(ハリルホジッチが優れた監督なのかということも詳しくは知らないが、優れてなければ日本代表の監督ではないだろう、という逆説的な考えではある)

 

ともあれ、自分としてはサッカーそのものを十分に楽しむことができた。世界にはもっと強いチームがいるのだろうが、日本代表の強さは十分に観戦する価値がある。現地観戦することで、テレビではわからない部分もより鮮明にわかった。

 

日本代表観戦の楽しみ方 観客席編

1、食事

テレビでは味わえず、スタジアムでしか味わえないもの。まずは文字通り味わうという意味の『スタジアムグルメ』だ。
Jリーグのスタジアムにはそこでしか食べられない名物というものが存在する。フクアリのソーセージ盛り合わせ、山形の炎のカリーパン、群馬の鳥めし、鹿島のもつ煮……サッカー観戦のお供に食事というのは実はとても相性がいい。チームを応援したり一緒に喜んだり悲しんだりするのにはとてもエネルギーが必要だ。そこでしか食べられない味を楽しみながら、必要なエネルギーを補充し、愛するクラブの経営にも貢献できる。一石三鳥だ。

……だが、代表戦のスタジアムグルメはそういうノリではなかった。スポンサーの都合でファミリーマートのブースが出店しているからか、食事についてあまりアナウンスされていない。みんな割高で売っていたファミチキを食べているように見えた。

僕はといえば、道中のすき屋でエネルギー補給を済ませておいた。ファミチキを食べたくなったらそのときは地元のファミマで買うさ。

 

2、飲み物

フクアリにはいないのだが、今回の代表戦では『ビールいかがっすかー』と席を周っている売り子さんがいた。あいにく僕は酒を飲めない。普段は別にいいがこういうときはなんだか悔しくなるなあ。周りの観客は何人か買っていた。野外で酒を飲みながらサッカー観戦。これは相当気持ちいいとおもう。これも夏フェスとかライブハウスと同じような感じだろう。酒がなくても十分楽しめるが、あるとまた違った楽しみ方が出来る。泥酔したらゴール以外なにがどうなってるかわからなくなってしまうだろうが。

酒が飲めない腹いせに『この子たちは1杯ビールを売ると200円か300円くらいもらえるわけだ。歩合制だからこそこんなアルカイックスマイルもできるし、ものすごい短くてダメージのあるパンツはいてるんだろうな。時給制だったらもっとやる気ないだろうな……』なんてことを考えていた。

 

3、応援

僕が一番気になっていたのはこれだ。Jリーグの応援と、代表の応援は何が違うのか。

まず応援する人数が違う。浦和レッズのような超人気クラブなら同等だが、ジェフの場合平均観客動員数は10000人を上回ったり下回ったり。そもそもフクアリの収容人数は19781人なので、満員にしても代表戦の3分の1にしかならない。少なくても熱気は負けないが。

チャント(応援歌)についてもJリーグと代表は全く違う。ジェフの場合、試合前に2曲、試合中にチームチャントと個人チャント合わせて20曲以上、試合後に多くて3曲のチャントを歌う。毎週試合があるからこれだけの曲数でも歌詞とメロディを覚えられる。
代表戦は試合数が限られるというのが大きな理由だろうが、『バモニッポン』『エンターテイナー』『GO WEST』『アイーダ』『ジェリコ』の5曲だけを繰り返し歌っているようだ。歌詞も『ニッポン』『バモ』『オーレ』しかなく簡素で、曲数が少ない分絶対に耳にしたことがあるはずで、初観戦でもほとんどの人が歌えるだろう。個人チャントも限られたメンバーしか登場しなかった。普段が25曲なので個人的には飽きてしまったが、間口の広さを重視しているんだろうなあと思った。

チャンスのときには歓声が上がり、ピンチのときには悲鳴が上がるというところは一緒だ。だがやはり人数が違うと迫力というか、圧力が違う。声の大きさを感じるというより、近くからも、遠くからも、ものすごーく遠くからも聞こえてくるから声が『長い』。文字にすると
あーー!!!ーーー……ーー………ー……
という感じだろうか。このムードはフクアリでは感じることができない部分だ。

逆に再確認できたのが、応援慣れしているサポーターが多く、屋根の反響があるフクアリの濃密な応援の素晴らしさだ。『競技場』ではなく『劇場』であるフクアリのムードは代表戦では味わえない。どちらにも良い部分があるので優劣はないと思うが、フクアリの方がすごいぜと思いたくなるのはサポーターのサガだろう。

 

 

試合が終わって、川崎フロンターレの谷口彰悟のユニフォームやマフラータオルを掲げて記念撮影をしている人を見かけた。川崎のサポーターだ。僕から見える範囲で3組いたので、スタジアム全体では100組くらいいてもおかしくないと思う。
彼のグッズを持参した川崎サポーターたちは、谷口が代表初招集で初出場を果たしたことが嬉しくて誇らしくてたまらなかったのだろう。写真を撮っているとき満面の笑顔だった。

僕がジェフのサポーターになったのは2010年なので、ドイツワールドカップで巻誠一郎が代表に選ばれたことも、オシムが代表監督だった時代にジェフから大量に招集されたことも、そんな風に喜ぶことは出来なかった。城彰二や中西永輔などに至っては『マリノスの選手じゃないの?』という感じだ。
オリンピックのアンダー代表やユース代表には今のジェフの選手も選出されたり候補になったりする。そういえばそのとき、とても嬉しかったり誇らしかったりする気持ちだったことを思い出した。

ジェフの選手がフル代表に選ばれて、目の前で代表ユニフォームを着てプレーして、活躍して、得点でも取ろうものなら僕は喜びすぎて頭がおかしくなってしまうんじゃないだろうか。日本中どのスタジアムの試合でも行って、ジェフのユニフォームやマフラータオルを持ち込んで記念撮影するのかな。その日が早く来るといいなと思った。

 

帰り道

フクアリからの帰り道より5倍は混んでいる。人数比そのままだ。横断歩道の信号が青になるたびに道一杯の列が少しずつ進む。僕は通りに出るまでに20分くらいかかりそうだなと思いながら、ジェフの選手が代表に選ばれたらという空想をしていた。ニヤニヤしていて気持ち悪かったかもしれないが勝ち試合の後だ。そんな顔した人ばっかりだった。

『代表はアイドル化している』『こんな扱いをしていては強くなるわけがない』代表の試合があるたびに目にする論調だ。日本サッカーを強くしたいと思っている人ならそう言いたくなる気持ちもわからないではない。
だが、代表が夢の舞台であることは決して悪いことではないと思う。こんなに注目される日本代表に入りたいと思って小さな子供がサッカーを始めるかもしれない。選手たちも代表に入ることを目標の一つにして努力するだろう。
そして僕たちサポーターにとっても、愛するクラブの選手が日本代表として戦うという夢を一緒に見ることができるじゃないか。僕は千葉県民であると同時に日本国民だ。クラブは地元の代表であり、地元の誇りでもある。そこから選ばれた選手が日本の代表となり、日本の誇りとなり、世界と戦う。そうなれば本当に素晴らしいことだと思う。

 

ふと、Jリーグと代表の関係がインディーズバンドがメジャーに上がるイメージと重なることに気がついた。露出の増大、ライブ会場のキャパシティはどんどん大きくなり、ファン層の変化が起こり……いまどき全てのバンドがメジャー=成功と捉えているわけではないし、代表の方がJリーグより優れているなどということではないが。
動員数でいえばJ3はZepp、J2はパシフィコ横浜、J1は代々木体育館を埋められるレベルのバンドということになるだろうか。代表戦と同じく日産スタジアムをソールドさせられるのはSEKAI NO OWARIやMr.Childrenなどのトップクラス。

 

Jリーグクラブのサポーターの中には『クラブの試合も休まなきゃいけないし、怪我のリスクもあるし、代表になんて選ばないで欲しい』と言う人もいるが、もし日本代表の試合をスタジアムで観たことがないなら是非一度観てほしい。もしかしたら僕のような考えに変わるかもしれない。変わらないかもしれないけど、選手が日本代表としてどんなムードの場所で戦っているのかを知ることで、選手が普段と全く違うムードの中で試合をする経験を積めるとポジティブに捉えられるようになるかもしれない。

 

ともかく、僕はジェフのサポーターであり、ジェフが勝利し、強くなり、多くの人々に愛されることを願っている。その願いの中の一つに『ジェフの選手が代表に選出されること』がランクインした。大好きなクラブの大好きな選手たちがあのユニフォームを着て戦うことを想像するだけで胸が高鳴る。
ジェフの選手が代表に選ばれて世界と戦うことは、ジェフと世界がつながること、僕が世界とつながることなんだと思う。僕がジェフを応援するモチベーションがまた一つ増えた。

 

結論

サッカー日本代表を初観戦した結果、愛するクラブがますます大好きになった。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。もしまだ読んだことがない方がいらっしゃいましたら、この記事の『原曲』である中村慎太郎さんの『Jリーグを初観戦した結果、思わぬことになった』 をぜひお読みください。

 

記事を元に書籍化された『サポーターをめぐる冒険』。超おすすめです。

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コメント

  •  楽しみに拝見しています。いつもひとりで観戦しているものです。
     「僕がジェフサポーターになった理由」いいですね、じぶんも似たようなものです。
     じぶんは2006年からです。
     どうして読んでいて、おもしろいのだろうと考えてみて、それはどうも、特定の何か(ジェフ、他のクラブ、審判などなど)に対する攻撃的なところがなく、貶めることもないからだと思いました。独特のユーモアとあたたかい視点で書き続けてくださいね。応援しています。それにしてもほぼ毎日更新はたいへんでしょう? 何気なく文章がうまくて、丁寧なところもよいです。
     あとは、あとは、ジェフが強くなるだけですね(笑)。
     ぼっちなサポが増えるといいな。いや、ぼっちじゃなくてもいいんだ(笑)。

    by ぼっちっち €2015年6月21日 03時05分

  • コメントありがとうございます!
    2006年……破滅への序曲じゃないですか……笑 ジェフのいい時期を享受できなかった仲間ですね!

    価値観は人それぞれだっていうのが大前提としてありまして、『幸せになりたい』ってこと以外で絶対的な『良い、悪い』が存在することの方が世の中少ないって考えなのです。なので攻撃的な意図を感じないのだと思いますが、たまに攻撃はします笑 大前提を崩さない範囲でですけど!

    このブログを始めた目的とかビジョン的なものについてはまとめて記事にしようと思ってるんですが、ぼっちっちさんのような読み方をしていただけて評価もいただけることは目的を大いに果たしてることになるのでとっても嬉しいです。

    専門的な勉強もしてませんし、文章力としては高くないと思いますけど、丁寧に書かないと読んでさえもらえないので笑 まず読んでもらえなければその文章は存在しないのと同じなので、そこは気をつけてます。でも出来るだけ口語っぽくっていうのは意識してます。

    ジェフが強くなれば僕たちが抱えてるストレスのすべてが解決するんですよ!笑
    ぼっちでもぼっちじゃなくても、OKです!

    by INUUNITED管理人 €2015年6月21日 12時01分

  • ブログ、とても共感しつつ読ませていただきました。
    鳥栖サポですが、書かれる文が好きで、これからも読ませていただきたいなと思っています。
    どうぞよろしくお願いいたします。

    サガンで、豊田陽平が代表に初選出されたときの感動をひしひしと思い出していました…。
    ほんとに「初」でしたから。
    地方在住なので、代表の試合はなかなか観戦するのが難しいのですが、
    ぜひいつか行きたい!と、読ませていただき思いました。

    by 水桃 €2015年10月28日 06時52分

  • コメントありがとうございます。
    このエントリーは本文に書かれているようにオマージュでして、今後の更新はまたちょっと違う文章になっていそうですが笑 よろしければまた読みにきてくださいね。
    「初」のタイミングにサポーターでいれたことはとても幸せなことと思います。僕もジェフの「初」昇格のときにサポーターでいれたらいいなと。
    代表の試合、近い場所で開催されるといいですね~。なでしこやアンダー世代の代表なども違うムードでしょうが観に行きたいと思っております。

    by INUUNITED管理人 €2015年10月28日 14時14分

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