2017/02/24

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2017年J2第10節 ホーム 徳島ヴォルティス戦
ジェフ2-0徳島 得点:高橋壱晟 指宿洋史
ジェフ公式(試合レポート、試合後コメント)(Jリーグ公式)
(ジェフ便り)(チコっといい話)ゲキサカ(1 2 3)
(ドメサカブログ)

競馬にはレースによってハンデ戦というものがあります。強い馬には重りを増やし、勝つ確率を他の馬と揃える。誰が勝つかわからない方がギャンブルは盛り上がりますよね。
エスナイデルサッカーはギャンブルです。「これだけ支配率高いんだから次こそは揃うはずだ……大当たり出るはずだ……激アツなんだ……」今のところなんとなく収支はトントンになっておりますが、前半14分に徳島の馬渡選手がボールパーソンをこづいて退場。サッカーにハンデ戦はありませんが、15位と4位の対決なので、ジェフにとっては厳しい試合になるはずでした。しかし結果的にこの退場がなんかちょうどいいハンデとなり、最終スコアは2-0。
キャプテンは4点か5点獲らないといけない試合だったと怒っておりますが、とりあえず勝ったし指宿の初ゴールも生まれたし(外してもそのまま試合終了になる時間帯だったけど)ひとまずよかったよかっためでたしめでたしでいいのではないでしょうかっていいわけねえだろうがああああああああああああああああああああああああああああああああああ
各紙で報道が出ています。ボールパーソンをこづいて退場という前代未聞の事態が起こったのにはいくつかの背景があります。
- ジェフのゴールサイドに出たボールをGK佐藤優也が飛び出し、馬渡選手と競りながらも処理。スローインにした
- すぐスローインでプレーを再開できれば徳島のチャンスになるかもしれなかった
- 優也が処理したボールを馬渡選手が取りに行ったが、遠くに転がっていってしまった
- そのため、近くにいたボールパーソンにボールをくれと要求した
- しかし一瞬逡巡し、後ずさりながらボールを投げるボールパーソン
- すぐボールを出さないことに激高したのか、ボールを投げ返し手で押す馬渡選手
という流れ。
ネット上では退場という判定と、馬渡選手の行為を感情的に許せるか?という話と、ボールパーソンがホームチーム有利になるような行為を意図的に行ったのではないかという話の是非、3つがごっちゃになりながら一気に話が広まりました。こういう話は広まるのが早いです。
判定に関してはサッカーファンは納得している方が多いものの、一部「警告にとどめるべきだった」という声もありますね。(判定としては退場以外ありえない行為だったと思うんですけども)
馬渡選手の行為については「どんな理由があれ、スポーツマンとして失格」「ボールパーソンの行為は許しがたく、情状酌量の余地あり」の2つに大きく意見が分かれております。正直、両極端な意見が目立ちます。
試合後は、自ら申し出てマッチコミッショナー同席のもと、ボールボーイに謝罪したという。ボールボーイからは「また、頑張ってください」と言葉をかけられたといい「(ボールボーイの)顔を見て、しっかり謝りたかった。それだけです」と語った。(日刊スポーツより)
行為自体は軽率かつ乱暴なものだったと思いますが、試合後にボールパーソンに直接謝罪しており、おそらく追加の処分も行われるはず。個人的には馬渡選手への過度なバッシングもする必要はないと感じます。
ちなみに
プレー再開前にボールボーイへの謝罪とフォローをする岩尾。キャプテンとしてというよりフットボーラーとして、1人の人間として素晴らしいと思う。だから岩尾好きなんだよな。 #岩尾憲 #vortis #bellmare pic.twitter.com/wATyCdKWkP
— すていごーるど (@HIDE_Bell) April 29, 2017
主審、徳島の岩尾選手、若狭などがすぐボールパーソンのケアをしていたようです。気遣いのできる大人っていいよね。
そして、ボールパーソンの行為。今節のボールパーソンはジェフのアカデミー所属の子が担当だったということで、組織ぐるみで遅延行為を指導しているとか、アカデミーでこんな教育をしているクラブは許せないとか、一部でめちゃくちゃ言われています。言いたくなる気持ちはわかりますけど、
ボールパーソンは、どちらのスローインでプレーが再開されるのか判定が分からず、迷ったという。(朝日新聞より)
という報道も出ています。少なくとも本人はジェフを有利にするための意図的な遅延行為ではないと発言しているわけです。実際、優也と馬渡選手のどちらが最後にボールに触ったか、映像でもわかりづらい場面ではありました。(ボールパーソンは一番近くで見ているが、彼がどちらが最後にボールに触ったか確認したとしても、主審がどちらボールと判定するかはわからない)
前述の動画を繋げたけど、ゴールに一直線のGK佐藤の位置関係からこれでほぼ正しいと思われる。ボールボーイはタッチ割ってすぐに立ち上がり、横目で主審のジャッジ確認してるのはどちらボールかわからなかったというコメントとも整合する。馬渡が勝手に威圧して近寄ってるだけで決して遅延じゃない pic.twitter.com/X9mnv2PUHr
— はまじじゅん (@hamaji_jun) 2017年4月29日
こちらのようなわかりやすい動画を作ってくれた方がいます。見ていただければわかるのですが、ボールパーソンはどちらボールなのか主審の判定を確認し、徳島ボールだと示したのを確認してからボールを渡しています。どこからどこまでをボールパーソンの「遅延行為」と捉えるか?明確な秒数は決めようがありませんので、これも「遅延行為」と言われればどうしようもありません。右をチラッと見ているのも主審の判定を確認したのではなく、佐藤優也がポジションに戻るのを確認したのだと言われても、これまた完全にそうではないと証明する手段はありません。
しかし、個人的には今回のことでボールパーソンが責められる理由はないと感じます。主審が徳島ボールであることを示すジェスチャーとボールパーソンの目線が右に向くタイミングは合っていますし、人が走り寄ってくるところにボール投げ渡すのは慎重になるのも理解できます。雑にボールを投げて選手が取り損なったり、別のケースではピッチにボールが2つ入ってしまったりすることもある。急いでいるからこそしっかりボールを渡さないと、さらにリスタートが遅れるのです。
ボールを渡すのには、上投げで渡す、下投げで渡す、直接手渡す、ワンバウンドさせて投げ渡す、転がして渡す、その場に置くなど様々な選択肢があります。馬渡選手と距離を取ったほうがいい渡し方もありますし、ハイライトをよく見ると馬渡選手が手でボールを要求するしぐさをした直後に腰のあたりで両手を拭いています。「このボールパーソンはこのシーンだけではなく、試合を通して慎重にボールを受け渡す様子だった」というツイートも複数見られましたから、投げ渡すタイミングがズレてしまったという面があった可能性も十分ある。
もしかしたら馬渡選手が走り寄ってくる迫力に後ずさったのかもしれませんが、だとしたら「堂々と自信を持ってボールパーソンをやるべし」と言う。そういうことでしかないのではないでしょうか。
動画を見ていない方が字面だけでバッシングするのはもうしょうがないですが、「ボールパーソンは全くボールを渡す様子がなく、佐藤優也がポジションに戻るまで長時間プレー再開を待たせた」かのように叩く人の言うことは、今後何のことに関して言っていることも聞いてはいけないなあと思いました。
ボールパーソンに水だかビールをかけたっていう話はもう収集つかないのでスルーで。試合運営クラブの監督不行き届きでジェフがリーグに罰金払わなきゃいけなくなるようなことだけはなってほしくないです。
あとジェフではたまに女の子にもボールパーソンを頼むので、ボールボーイとは呼びません。よろしくお願いします。
それでは、ボールパーソンの話題になるとお馴染みのこちらのツイートを張り付けて今日はお別れです。ご清聴ありがとうございました。
徳島ヴォルティスvsジェフ千葉戦での馬渡の行為は最低、ボールボーイを指導しろなどツイートが上がっていますが
ここで海外のボールボーイをみてみよう#ボールボーイ #馬渡 #J2 #海外 pic.twitter.com/lXpZodtf8n— スマバルカ@ (@spilitspades) April 29, 2017