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ジェフ千葉の2017シーズンが終了。エスナイデルは千葉に何をもたらしたのか

ジェフ千葉の2017シーズンが終了。エスナイデルは千葉に何をもたらしたのか

Number風のタイトルでこんばんは。タイトルの内容については最後にちょこっと書いてあるだけです。釣ってごめんね。ちょこっとっつっても2000文字くらいありますけど。

 

さて行ってきました瑞穂。負けてきました瑞穂。最初に書いとくけど、強いほうが勝ちました。7連勝の勢い、1年間強度を上げてきたパシオン的なものはあっても、この大一番をモノにできるほどの力はまだなかったというのが僕の見方です。

そんじゃま、いろいろあったのを振り返っていきましょう……

目次

ハンドリング(通称ハンド)を取ることもできたが、村上主審はあれを取る主審ではない

前半ラストプレーでラリベイがバックヒールのスーパーゴール。ガッチガチに固くなってたジェフの選手たち、後半はある程度リラックスして臨めるのではないかなー。でも名古屋も最低1点は取らなくちゃいけなくなったわけだから引き締めてくるだろうなー。そんな風に思っておりました。

後半16分、シモビッチ選手の周囲を活かす名古屋の攻撃が結実。田口選手が抜け出してゴール。そんでまあ、このとき近藤がクリアしたボールが田口選手の腕にバチコーンと当たっているわけです。ジェフのサポーター席からは逆サイドだったこともありよくわからなかったのですが、場内ビジョンにリプレイが映し出されたことでジェフサポブチギレ。流したら荒れるであろうプレーのリプレイは場内では流さないように決まってたと思うのですが、テンション上がって再生ボタン押してしまったのでしょうか。結果的にジェフの選手もサポーターも取り戻しかけていた平常心を再び失ってしまったわけで、そこまで計算して流したなら天晴すぎます。(さすがにないとは思いますが)

 

ハンドリングの反則についてはこちらがわかりやすいので読んどいてください。今回のプレーについてはノーファウルという見解です。

あとかつーさんのブログは、判定にストレスを感じたくないサポーターは読んでおいたほうがいい記事が満載なのでチェック・イット・アウトをおすすめします。

 

ここで懐かしい映像。2012年昇格プレーオフ準決勝 横浜FC対ジェフ千葉戦。ジェフの先制点はおもっくそハンドリングでした。

勇人のロングフィードから藤田がゴール。これこそボールをハンドリングしてますよね。このときの主審もプレーオフ名古屋戦と同じ村上主審だったという巡り会わせ。さすがにこの藤田のゴールについては「手に当たったのは見えたが、その他ハンドリングの反則を取るのに必要な条件を満たしていないためノーファウル」という判定ではなく「手に当たったのが見えなかった」のではないかと思ってたんですが、いま改めて見直してみたら村上主審の位置からは手に当たったのよく見えてるはずですね……副審の位置からは藤田とGKが被って見えていたかもしれませんが。

もう5年も前の試合なので、この判定について審判委員長とかがコメントしたかどうか、していたとしたらどのような内容だったかまでは調べきれません。サーセン。しかし調べたところ、村上主審は他にも複数”ハンド見逃し”と言われる事例が話題になっており、「Jリーグの平均に比べ、ハンドリングの反則を取りづらいタイプの主審である」というのは間違いないと思います。今回のシチュエーションだと、近藤のクリアがもっと田口選手から遠い位置で、手が腹、胸、顔という身体の中心から横方向に離れていたら反則を取っていたかもしれません。もしかしたら、それでも取らなかったかもしれない。

自分がジェフサポということを置いといて村上主審の判定を見ると、そういう主審なんだなあという感想です。この試合でも他に手にボールが当たったプレーがありましたが全スルー。いいとか悪いとかではなく、そういう主審。他の主審はこのプレーでガンガン反則取る人もいるでしょうけど、主審による判定基準の差は、どの国のサッカー協会も抱えてる課題でしょうね。

だから村上主審のこと許したって~~ということではなく、僕はこういう材料を考えると、JFAに村上主審の処罰を求めたり判定基準の差をなくすよう訴えたりするのは面倒なのでやりませんということです。やる人は頑張れ。でもいま定期的にやってる判定に関するメディア向け審判委員長会見でこのプレーに関して触れてくれたらいいなーとは思ってます。あれはいい試みですよね。さらに素早く、わかりやすく、大勢に発信できればなお良いと思います。会見の様子動画配信とかしてくれないかな。

 

あと村上主審が「脇を閉じていたのでノーファウル」って言ったって近藤が言ってたとも読めるのはゲキサカだけで、日刊スポーツGOALでは

手に当たってるのは見えてるって言ってたんで、なんで取らないのか疑問でしたけど

と、「手に当たったのは見えたが、その他ハンドリングの反則を取るのに必要な条件を満たしていないためノーファウル」という判定だったということを示唆しています。だからなんだっつーわけではないです。

田口選手選手へのハンドコールはジェフサポの「総意」ではない

そんで試合終了後の場内インタビューに田口選手が出てきたもんだからさあ大変。決勝点&ハットトリックのシモビッチでもよかったんじゃないかと思いますが、この大一番でゴールを決めたバンディエラ候補をチョイスしたということでしょう。シャチに噛みつかれた傷口に味噌を塗り込まれたような痛みを味合わせられるジェフサポでありました。

まあそれでブーイングするジェフサポの気持ちもわかるんですが、上に載せた2012年プレーオフの藤田のゴールも「手に当たったのはセルフジャッジせずプレーを続けた結果」なんですよね。あそこで田口選手がプレーを止めてくれたらそりゃジェフとしては助かりましたけど、選手としては落第じゃないですか。田口選手は普通のことをしただけという感覚です。(そこまでわかっててブーイングしたんだよ!という人もたくさんいるでしょうけど、半分以上は田口憎しでブーイングしてたなあという感覚でもあります)

で、そこからの「ハーンード!」というコールがちょっと話題になってましたけど、現地のどのあたりにいたかで聞こえ方は全然違ったようです。自分のいた場所では上記ツイートのように、

ブーイング起こる→かき消すためのWin By Allコール(ブーイングをコールやチャントで上書きするこの手法、ジェフのコールリーダーはよく使います)→コールリーダーのいる中心部から遠いエリアから、リズムを合わせた「ハーンード!」コールが広がっていく

という風に聞こえました。正直、ブーイングが大きすぎてWin By Allコールも聞こえなかったんですよ。中心部の手の動きを見て「ああ、Win By Allなんだな」って気づいたくらいで。負けた後にWin By Allって言うのもなんだかなあとは思ったんですが、今シーズンが終わり来年に向かっていく(来年は昇格を勝ち取ろう)ということ、チームとサポーターを繋ぐ最も強い言葉であるということ、選手たちがロッカールームに下がれば今年もうこのコールを選手に届けることはできなくなるということ、そして、ジェフを離れていく選手にとっては最後のコールになるということなどを考えれば、やはりこのコールしかなかった。

ブーイングと混ざりあったことによりコールが聞こえづらかった&○、○、○!というリズムが「ハーンード!」と乗せやすいものだったことで、結果的には一部のジェフサポがハンドコールをすることになってしまった……結果論ですが、チャントだったらハンドコールには繋がらなかったのではないでしょうか。チームにとって一番大事なWin By Allのコールしたらそれに乗せてハンドコールする人が現れるなんて、あの状況では予測不可能ですけど。。

「Win By Allを、ひいてはジェフを冒涜する行為。ハンドコールした輩はジェフサポでさえない」という意見も見かけましたけど、Win By Allコールだって気づかずに(みんながハンドコールしてると思って)ハンドコールした人が大半だと思うんですよね。ハンドコールをした人は、Win By Allを貶める意図はなかったんじゃないかと。田口選手を貶める意図は大いにあったんでしょうが。

サポーターのふるまいで千葉はグッドルーザーになりそこねたとか主審のせいで名古屋はバッドルーザーにさせられたとかいろいろありましたけど、他人にどう思われたいかは人それぞれですから、だからなんだっつーわけではないです。ほんとに。もう3000字以上書いてますが、だからなんだっつーわけではないひとりごとなんですよ。今回みたいな件は、振り上げた手をどこに落とせばいいかなんて、わかりませんからね。いくつかの事実はこうだったよ、自分はこう思ったよ、それだけです。私は好きにした。君らも好きにしろ。

 

フアン・エスナイデルがジェフ千葉にもたらした”情熱”と、それを情熱たらしめる”規律”

はいタイトルの内容を待ちわびたみなさん、おまんたせいたしました。

シーズン序盤にエスナイデルを象徴する言葉として定着した「ハイプレス・ハイライン」。ハーフウェイラインに達するスクランブル状態のハイDFラインを90分間保ち続けるという、異常としか言いようがない戦術。エスナイデルが本気でこのまま勝ち続けようとしたのかは定かではありませんが、シーズンが進むにつれてラインは下がり、プレスは緩くなっていきました。シーズン終盤には「適切なタイミングでハイラインを使い、ハイプレスがハマればよし、ハマらなければある程度自重する」というハイブリッドが完成しつつありました。

つーかそれって普通のサッカーなんですが、序盤に極端な戦術を使ったことでそれはJリーグ養成ギプスとなり、落とした勝ち点と引き換えに戦術の成熟をもたらしました。割に合う投資だったのかは難しい判断になりますが、去年過去最低順位の11位だったジェフがプレーオフ進出圏内の6位でフィニッシュ(勝ち点は昨年比+15)したわけですから、エスナイデルは賭けに勝ったと言えるでしょう。

そして前田社長がよく口にする「戦う集団」というキーワードに合致するチームが出来上がりました。ときにプレミアリーグですかってくらいぶつかりまくる選手たち。これがハリルホジッチの言うデュエルなのかはわかりませんが、どちらかというと接触プレーを避け、(J2のなかでは)華麗なプレーを嗜好する傾向の強いジェフの選手たちは変わったと思います。変わったのがいいことなのか悪いことなのかはわかりませんが。それは、主審の判定基準に強さが大きく左右されるからです。

クソ雑に言えば、ぶつかってもノーファウルなら勝てる。そうでなければ負ける。プレーオフ名古屋戦、引き分けでは敗退というビハインドを負っていた焦り、大量得点が必要になった状況もあったのでしょうが、ファウル25個は多すぎる。ファウルが少なきゃ勝てるってわけでもないですが、ガツガツボールを狩りに行って奪ってカウンターという機会が減ってしまうし、警告を受ければさらに思い切ったプレーができなくなりますから、判定基準を確認して素早くコンタクトレベルを調整することも求められるかもしれません。

ともあれ、”情熱”とも表現できる異端の戦術はある程度の完成度に達しました。来季さらなる進化を遂げることができるか……というところまで持ってきているので、オフシーズンの編成から注視していきたいと思います。

 

そして、その”情熱”を支える”規律”です。2011年のドワイト政権時はプロサッカー選手としての何ヶ条みたいな感じでルールギッチギチだったって話ですが、いつの間にかそういう話もなくなっていました。エスナイデル政権発足後ハイライン・ハイプレスと並んで話題になった食事制限をはじめとして、必要なところは締める、そうでないところは緩めるというムードを感じます。選手からは「例年とは違い最後まで走れる」という声が出てますし、今年の戦術が例年よりさらにエネルギーを要するものであることも考えれば、こちらもそれなりの成功を収めていると考えていいでしょう。

まあJ2は選手の走行距離データも不明ですし、スプリント回数とかもどこかで見られるのかわからんし、選手コメントがプラシーボだとは思いませんが動きが悪くなるときは悪くなります。しかしそれは身体より心の問題であるケースが多いと感じます。(例:ビハインド時、プレーオフ名古屋戦のように大量得点が必要になったとき)追いついたり勝ち越したりすると途端に動きよくなりますしね。それはどこのチームでもそうだけど。

何が言いたいかっちゅーと、規律を設けることで身体にはいい影響がでてきてるとは思うので、次は「これだけやっているのだから結果は出る」という心理的な落ち着き、自信に繋がればいいなということ。そういう意味でシーズン最後にクラブ新記録の7連勝をできたことはよかったですし、プレーオフの負け方も「力負けは確かにしていたが、そういう状況でも勝つためには、精神的にもさらに高いレベルに到達しなくてはいけない」と確認できたと考えれば来季に向けてポジティブな材料になるかと思います。大舞台でガチガチになって、不運な判定のあとメロメロになって……不幸を嘆くのは仕方がないとして、ではどうすればよかったか、これから何ができるかの糧にしてもらいたいです。

 

あと最後にエスナイデルがもたらしたもの。

前所属がエスナイデルが監督してたヘタフェだし、間違いなく息子やんけ!!!!!!!!!!!!!!!!!千葉県トレセンの選抜にも選ばれててスタメン出場してた模様。トレセンに選ばれる基準については詳しくありませんが、さすがにコネだけではないのでは。彼がトップに昇格し、ジェフをクラブワールドカップ優勝に導くという幸せな夢を見るために寝ますね。睡眠薬の量多ければ多いほど幸せな夢見れるっていうし、100錠くらい飲めばいいかな。おやすみなさーい!!

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コメント

  • いつも楽しく拝見しています。一年お疲れ様でした。
    主審は糞でしたが名古屋は素晴らしかった。
    来年が楽しみになるようなサッカーを見せてくれた選手、監督には感謝したいです。
    また来シーズンもよろしくお願いします。

    by 匿名 €2017年11月27日 22時57分

  • 毎回楽しみに拝読していました(-す)。
    毒舌を吐きながらも愛情を感じられて好きです。
    来期もJEFへの<毒舌と愛>をよろしく願いします。

    inuunaited.comさんからのアクセスも多く感謝しています。ありがとうございます。

    by krim €2017年11月28日 11時06分

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